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キリンの斑(まだら)から見る異分野の融合可能性 #アドベントカレンダー2022

こんにちは、TRYETINGの広報担当です。

アドベントカレンダー13日目のテーマは、「科学」。
今日は、生物学と物理学の関係性にまつわるお話を紹介します。

クリスマスまでの期間に、窓をひとつずつ開けていく「アドベントカレンダー」。
昨年に引き続き今年も弊社公式noteにて、哲学や科学、テクノロジー、カルチャーなど、皆さまの知性を拡張するような様々な記事を、クリスマスまで平日毎日紹介していきます。

「「モノの科学」と「コトの科学」がまじわるとき:生物学と物理学のはざま」

今日ご紹介するのはこちらの記事。

https://www.tryeting.jp/column/7189/

皆さんも高校の授業で選択していたであろう物理と生物の分野。一つの同じ事象でも見方が異なるそれぞれの学問ですが、異分野が分かり合えることはあるのでしょうか。

この記事では、約90年前に物理学者と生物学者の間に勃発した「キリンの斑(まだら)論争を例に異なる分野の融合可能性に迫ります。

記事のイチオシポイント

〈キリンの斑(まだら)論争〉が起きた背景には、物理学者と生物学者の自然観の違いが見え隠れしている。概して物理学は、多様な自然現象に横たわる普遍的な法則を見つけ出すことを志向し、一方、生物学は、生命の多様で精緻なしくみを理解することを目指している。物理学者は宇宙の普遍性に心打たれ、生物学者は生命現象の多様さと精緻さに敬意を払っているのだ。この両者が正面衝突したできごとが〈キリンの斑(まだら)論争〉だったのではないだろうか。
「モノの科学」と「コトの科学」がまじわるとき:生物学と物理学のはざま

筆者は、キリンの斑論争において、物理学者と生物学者の自然観の違いが根底にあると述べています。物理学や生物学といった学問名を聞くだけではすぐには想像に至らないそれぞれの学問の特徴を本記事では、筆者の丁寧かつ美しい言葉で紹介されています。

科学には大きく分けて2種類の態度がある。「モノの科学」と「コトの科学」である。例えば、生物の体の中ではたらく重要な遺伝子や分子、細胞を特定したり、素粒子を探したり、物質の性質を理解する研究は「モノの科学」といえるだろう。一方、「コトの科学」は、ある概念を発明して、個別の現象のつながりを普遍的に洞察する。
(中略)
「モノ」がサイエンスの縦糸なら、「コト」はサイエンスの横糸である。縦糸と横糸が編み込まれて初めて一枚の織物ができあがるように、サイエンスは「モノの研究」と「コトの研究」の絶妙な連帯と緊張によって発展していくのである。
「モノの科学」と「コトの科学」がまじわるとき:生物学と物理学のはざま

筆者は、「『モノ』がサイエンスの縦糸なら、『コト』はサイエンスの横糸である」と表現しています。また、これら2つのサイエンスが交錯する時、「それが「生命とは何か?」という大きな問いに科学者を立ち返らせる生産的な契機であってほしい」という筆者の願いに、どちらの学問も始まりは同じ問いであること、前進するためにはどちらも不可欠な存在であることに改めて気づかされました。

大学という研究機関においても産学連携をはじめとする異分野との連携の重要性が言われる昨今、異分野の相手の背景に想像を巡らせることができなければ、この「キリンの斑論争」のような正面衝突が繰り返されます。これは学者同士の問題だけではなく、我々の日常生活においても、同じなのかもしれません。今一度、前進するために目の前にいる相手の背景を少しでも想像し、理解しようと努めることの必要性を再認識せずにはいられません。

終わりに

いかがでしたでしょうか。より詳細を知りたい方は是非該当記事もご覧ください。

https://www.tryeting.jp/column/7189/


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