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手指は静謐に熱く物語る ー日本手話という少数言語ー #アドベントカレンダー2023

クリスマスまでの期間に、窓をひとつずつ開けていく「アドベントカレンダー」。
今年も当社公式noteにて、哲学や科学、テクノロジー、カルチャーなど、皆さまの知性を拡張するような様々な記事を、クリスマスまで平日毎日紹介していきます。

こんにちは、トライエッティング広報担当の間瀬です。

アドベントカレンダー6日目は、「カルチャー」。
今日は、日本手話にまつわるお話をご紹介します。

「手指は静謐に熱く物語る ー日本手話という少数言語ー」

今日ご紹介するのは、こちらの記事。

電車の中で声ではなく手指を使い表情豊かに会話する人々を見かけたり、NHKのニュースなどで時折目にすることがある手話。誰もがその存在を知っていて、聴者には何を話しているかは分からないけれど馴染みがあるように思えます。

しかし私たちが目にしている「日本手話」は、実は日本語とは違う言語であることをご存知でしょうか?
文法や語彙、文化まで、日本語とは異なるんです。

この記事では、そんな言語としての日本手話について解説しています!

記事のイチオシポイント

聴者のなかでの誤解は、”日本語対応手話”が存在していることで生まれやすくなっている。テレビで見かける歌にジェスチャーをつけた”手話歌”や、聴者による手話教室などで教えられているのはこの日本語対応手話である。これは日本語にジェスチャーをつけた人工言語であり、聴者がろう者とコミュニケーションをとる方法として1960年代に使われ始めた。難聴者、中途失聴者にも使いやすく便利な方法であるが、手話で単語を羅列しているだけに加え、日本語特有の”察する文化”がろう者には分かりにくく、幼少期に日本語対応手話を獲得することは非常に難しい。

手指は静謐に熱く物語る ー日本手話という少数言語ー

聴者が手話として学ぶことが多いのは、実は「日本語対応手話」。これは今回取り上げる「日本手話」とは異なるものなんです。

その詳しい違いはぜひ本編で。
以下では、その一例をご紹介します。

そもそも日本手話は、様々な面で英語的である。これは聴者からすると驚くべきことである。例えば、高橋亘他共著【1】からの例を見てみよう。
①「もしよかったら、いつもの場所のコンビニで9時15分に待ち合わせて行きませんか?」
②「もしよかったら待ち合わせて行きませんか?どこ、いつもの場所のコンビニで、いつ、9時15分です」
①のように日本語で話すところ、疑問詞が後ろにつく日本手話では②という語順となる。これは英語の「When」や「What」など疑問詞の用法に非常に良く似ており、根本的な文法構造が日本語とは違うことがよく分かる。

手指は静謐に熱く物語る ー日本手話という少数言語ー

読んでいただいてわかるように、日本語と文法が大きく違っています。そして、その言語のもとで作られる文化もまた異なるものとなっています。

本文では、「ろう者は日本語とは異なる言語を話す言語的少数者である」とする1995年論文「ろう文化宣言」に言及しながらろう社会における近年の変化についても述べられています。

終わりに

いかがでしたでしょうか。より詳細を知りたい方は是非該当記事もご覧ください。

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